せとさんスポーツ

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【野球小説】直球もの、ビーンボール的なもの、さらには魔球!【おすすめ3選】

 

はじめに

 野球を題材にした小説はたくさんあります。

あさのあつこさんの「バッテリー」や池井戸潤さんの「ルーズヴェルトゲーム」は、野球の知識があってもなくても楽しめる王道作品として、ベストセラーになりました。

この記事では、私が大好きでつい読み返してしまう、野球小説を3冊、紹介します。

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どの作品も有名な作家さんのものですが、中にはちょっとマニアックなものがあるかもしれません。

堂場瞬一 「ラストダンス」!

ストーリー
プロ野球<スターズ>の同期、真田誠と樋口孝明。その野球人生は常に対照的だった。
ドラフト2位で即戦力と期待された樋口はついにレギュラーを奪えず、 真田はドラフト5位から球界を代表するスター選手へとのし上がる。
そして今季、球界最年長・40歳の二人に引き際が訪れた。二軍監督要請という形で 引退勧告を受けた樋口に対し、真田はシーズン半ばで突然引退会見を行う。
ところが引退宣言以降の登板で真田は連勝、低迷していたチームも優勝争いにからむ快進撃を始めた。
シーズン終盤、正捕手の負傷で一軍に昇格した樋口が、17年ぶりに真田とバッテリーを組む日が到来して……。 (実業之日本社作品紹介より)

これぞ純粋な野球小説、スポーツ小説!

私はプロ野球は2軍のイースタンリーグばかり観戦しています。

来シーズンからの2軍監督就任を要請された40歳の2軍キャッチャー。主人公の境遇にゾクゾクします。

もう1人は、同じ40歳だけれど、最多勝3回、最優秀防御率3回、最多奪三振1回、ケガをしてもカムバック賞を獲得するなど常に1軍の最前線を張ってきたピッチャー。

シーズン最終戦、勝ったほうが優勝という試合で、17年ぶりにバッテリーを組むことになった2人がどんなプレーをするのか。作中に緊張感が高まります。

この小説には、鷹取という1軍監督が出てきます。

《結局球団は、華のある監督が欲しかっただけなのだろう。鷹取は長距離砲としてスターズの黄金時代を築き、オールスターには十回も出場している。人気選手がそのまま監督に就任したということで、シーズン当初こそ観客動員数は順調に推移していたが、梅雨に入る頃から負けがこみ始め、それに連れて東京スタジアムにも空席が目立つようになった。
結局、ファンは監督を見に来るのではない。贔屓のチームが勝つ姿を見たいのだ。》

現役引退、即監督転身。あれ、これって、現在の某チームの監督さんのことじゃ…いやいや、この作品が刊行されたのは、2009年です。たかはs…いや、たかとりか(^_^;)

なんだこの恐ろしい預言(^_^;)

続きは作品で!

西村京太郎 「日本シリーズ殺人事件」!

ストーリー
プロ野球の若きエース梶は、八百長容疑で球界から追放された。それから13年後、梶のもとへかっての同僚で現在コーチ業をしている今井から、救いを求めてくる。女性問題をタネに脅迫されているという。折しも日本シリーズの直前だ。そして今井の身に異変が―。華やかな日本シリーズの舞台裏にうごめく魔手をサスペンス満点に描く長編。(講談社文庫作品紹介より)

西村京太郎さんといえば、十津川警部が難事件を解決するトラベルミステリーものが有名ですが、本書はタイトルどおり、プロ野球の日本シリーズと、その裏に潜む疑惑が題材となっています。

ずばり、「プロ野球に八百長はあるのか?」。

プロ野球界で実際に起きた「黒い霧事件」がモチーフになっています。

主人公は八百長容疑でプロ野球界を追放された元エースの梶。

梶の元同僚で日本シリーズに出場するチームのコーチ・今井が変死します。今井の妻は、梶の元彼女である佐知子。

今井の事件の真相を追う2人は、手がかりをつかむため、日本シリーズが行われている後楽園球場に行くのですが、そこで佐知子が誘拐されてしまいます。

梶は犯人を捕まえて佐知子を救出することができるのか?

作品の中で開催されている日本シリーズは、大新聞がバックにつき球界の紳士といわれている東京エレファンツと、東京に本社を持つ鉄道会社に買収され九州から移転してきた東日本ジャガーズ。

実際にある、あのチームとあのチームの当時の状況がモチーフになったとすぐ想像がつきますね(^_^;)

ヒント。この作品の初出は昭和58年のデイリースポーツでの連載です。

推理要素よりもサスペンスタッチが濃厚な作品で、一気に読めます。

東野圭吾 「魔球」!

ストーリー
9回裏2死満塁、春の選抜高校野球大会、開陽高校のエース須田武志は、最後に揺れて落ちる“魔球”を投げた!すべてはこの1球に込められていた……捕手北岡明は大会後まもなく、愛犬と共に刺殺体で発見された。野球部の部員たちは疑心暗鬼に駆られた。高校生活最後の暗転と永遠の純情を描いた青春推理。(講談社文庫作品紹介より)

読書好きならずとも、誰もが知っていると言っても過言ではないほどの東野圭吾さん。大ヒット作を連発する作家が野球を題材にしたのが【魔球】です。

この作品が単行本として最初に刊行されたのは昭和63年(1988年)ですが、作中の時代は昭和39年(1964年)です。昭和39年は東海道新幹線の東京・新大阪間が開通し、東京オリンピックが開催された年です。

春の選抜高校野球に出場したチームのキャプテン捕手とエースが相次いでむごい死を遂げるという、なかなかの衝撃作です。

もしこんな事件が実際に起きてしまったら、ニュースやワイドショーなどで大騒ぎされること間違いなしです。

衝撃の大きさは、2年が通っていた高校の生徒たちの心を大きく揺り動かします。

この作品の中心人物は須田武志です。

天才で、ぶっきらぼうで、取っつきにくい。やられたら倍返しする。プロ野球をめざすのはお金のため。

表面的にはイヤな奴である須田について、刑事たちの捜査が真相に近づくたびに、彼の内心に秘められた怒りや哀しみが、読者に明らかにされていきます。

須田はなぜ心を隠すようになったのか。彼はなぜ「魔球」にこだわったのか。彼にとって野球とは何なのか。

登場人物それぞれの「弱さ」は、実際に生きる我々の誰もが抱えているものなのかもしれません。

読み終わった時のとてつもない切なさをぜひ体感してください。

野球を読もう!

 《人生が筋書きのないドラマだとすれば、野球はさしずめ筋書きのない推理小説である。》

この一文は「日本シリーズ殺人事件」の解説に記述されていました。

ならば、筋書きのある野球とは、すでに書かれている物語のことを指すのかもしれません。

読み合いのスポーツである野球について、まずは筋書きが決まっている小説を読んで楽しみつつ、未来の読み合いの参考にしてみるのも面白いかもしれません。

長編でも一気に最後まで読みたくなる野球小説を3作、紹介させていただきました。

私の好みが皆様に合うかどうかは、…(^_^;)