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【ドラマ感想文「相棒16-2検察捜査〜反撃」】「我慢できません!」右京さんの不敵な笑みの裏には14年前の屈辱があった?

 この作品は「第1話・検察捜査」の続編です。前回【16-1「検察捜査」】はこちら↓

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「あなたが無実になるのは、我慢できません!」
杉下右京警部は、前回のラストで、連続殺人犯の疑いがかかる平井に言い放ちました。
その回の犯人が、どんなに傍若無人に振る舞っても、「相棒」での犯人は、最後は右京さんに真相を暴かれます。
今回は、右京さんと冠城亘の相棒が、どう証拠を固めて、平井さんを追いつめていくのかが、見せ場となりました。

周りが壁だらけでも気にしない特命係

妻が3人連続して死んだ事件の殺人容疑をかけられている平井さんは、無実を主張するどころか、右京さんや冠城くんたちに自白を脅迫されたとして、警視庁に告訴していました。
どうやら本当に3人の妻を殺害しららしい平井さんと、いわれのない罪を被せられた右京さんたち。
法務省では日下部事務次官が「特命係を違法捜査で立件する」ことを目的に、検察官の田臥さんに、右京さんたちのことを調べさせます。
さらに捜査一課の伊丹刑事や芹沢刑事にも監視され、八方塞がり状態ですが、特命係がここでおとなしく手を引くわけがありません。

14年前の「売られたケンカは買いますよ。そして…」

  右京さんが留置所で平井さんに「我慢できません!」と言った時、右京さんの表情には、怒りではなく微笑が浮かんでいたような気がしました。
右京さんは、過去にも容疑者の挑発に乗って、いつもより強めの意思を表明したことがあります。
「相棒2-1ロンドンからの帰還 ベラドンナの赤い罠」と、その続きの「相棒2-2特命係復活」です。
あの時、右京さんたちは、小暮ひとみをすでに連続殺人事件の犯人と確信していました。
追いつめられた小暮ひとみは、右京さんと亀山くんが自宅を訪問した際に、毒薬を飲んで自殺未遂をはかりました。右京さんたちは完全に犯人の罠にはめられました。
病院に搬送された小暮ひとみは「3人を殺したなんて自白をした覚えはない。全部、杉下右京と亀山薫によるでっち上げだ」と話し、さらに「別件で逮捕するとあの2人に言われた」と、自白を強要されたかのような主張をします。
この件で、右京さんと亀山くんは、大河内主任監察官による聴取を受けています。
大河内さんが問題にしたのは2点です。
ひとつは、捜査権限のない部署に配属中にもかかわらず勝手な捜査活動を行ったこと。
もうひとつは、その捜査に行き過ぎがあり、結果、重大な過失を犯したこと。
謹慎処分となった右京さんと亀山くんでしたが、右京は反省なんてさらさらしていませんでした。
そして「第1話」の最後に、珍しく怒りを露わにして、言い放ちました。
「売られたケンカは買いますよ。そして、必ず勝ちます!」と。
第1話を受けて翌週に放送された第2話で、右京さんたちが、その推理により決定的な証拠をつかみ、真相を明らかにしました。
今回の第1話「検察捜査」と、今回放送された第2話「検察捜査〜反撃」は、14年前の連続殺人事件の展開と似ています。
右京さんの不敵な笑みには、平井に対して「すでにあなたは僕の手の内に入っているのですよ」と言外に言っているような、余裕を感じました。

親子の断絶が殺意に変わってしまった

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 人は時に、身勝手な理由で他人を殺します。その原因のひとつに、過去の両親との関係が挙げられます。
たとえば先述の小暮ひとみの場合は、父親への愛と、父親からの拒絶です。
もうひとつ例を挙げるとすれば「平成の切り裂きジャック」として何人もの女性を殺害した浅倉禄郎の動機に、娼婦だった母親への恨みがありました。
今回の平井さんの場合は、第1話の中で、母親が庭で人形を次々に燃やす光景がフラッシュバックするシーンがありました。幼い平井少年は、衝撃を受けるとともに「燃やす」という行為に対する興味関心を次第に抑えきれなくなってきたのでしょうか。ついに彼は「人を燃やす」ことに快楽を得るようになっていました。
第2話では、平井さんの深層を深く掘り下げることはありませんでした。しかし、平井さんの強圧的かつ卑屈な振る舞いは、その奥にある、誰にも知られたくない習癖を隠そうと必死になっているようにも見えました。

しかし、人は人形ではありません。死体であっても、そこに横たわるのは人形ではありません。人を人形にしようとする意図で殺して、さらにそれを焼却するのは、あまりにも愚かな犯罪です。

特命係を支配下に置いた彼がどう動くか

ひとつの手がかりから、平井さんの共犯者を暴き伊丹さんたちに逮捕させ、平井さんの有罪も確定させてしまう右京さんは、「相棒16」でも大活躍してくれそうです。
単発での事件解決の道筋を楽しむとともに、連続ドラマとしての「相棒」も急展開を見せ始めています。
第1話で、特命係の存在を疎ましく思っている衣笠副総監が、警察庁長官官房付の甲斐峯秋に、特命係の指揮統括を依頼しました。
返事を保留していた甲斐さんですが、第2話で、依頼を受諾したことが右京さんたちに知らされました。
「相棒」開始から「劇場版2」に至るまでは、表向きではないにせよ、右京さんの背後には小野田官房長という強力な後ろ盾がありました。
甲斐さんは、小野田官房長のような存在になるのでしょうか。この人は、息子が真犯人だった事件の際には、右京さんに「君は自分の想像以上に危険な人物かもしれないよ」と釘を刺しています。
かつて大河内監察官が官房長に向かって「私なら官房長よりうまく杉下を使えると思います」と宣言し、小野田官房長に「無理だね」と鼻で笑われたほど、右京さんは手強い人物です。
今は特命係に絡むことにデメリットしか感じない状況ですが、甲斐パパは右京さんたちの上に立つことで何をしようというのかを楽しみにして、見ていきます。

平井陽は「手下」という言葉に力を込めた

今回の話では、平井が顧問弁護士に放った「手下」という言葉が私の記憶に粘りつきました。上に立つ者と、下から協力する者。
ある人は、それを受け入れ、ある人はそれをはねつけました。
また、田臥検事は、下にいる者としての役割を果たそうとした結果、どうやら屈辱にまみれました。
次回までの1週間に、上下関係、そして人間関係の難しさについて、じっくり考えてみます。

 

【相棒season16第2話「検察捜査〜反撃」】

脚本・輿水泰弘、監督・橋本一

出演・水谷豊、反町隆史、中村俊介、中村ゆりほか

 

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