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【相棒16第11話「ダメージグッズ」感想】もし親友の命と自己保身の二者択一を迫られたら。

陣川公平警部補がめちゃくちゃカッコよくなってイギリスから帰ってきました!この記事ではドラマ【相棒16第11話「ダメージグッズ」】の感想などを記述しています。

待望の陣川警部補が復帰!

【相棒16】は感動の元日スペシャル「サクラ」が終わり、後半戦に突入しました。

今回は2年ぶりに「特命係・第三の男」陣川公平警部補が登場です。

陣川警部補は【相棒3「第三の男」】で初登場し、思い込みが激しく、綺麗な女性に惚れやすい、一途な性格がコミカルに描かれて、相棒ワールドで絶大なる人気を誇るキャラクターです。

《参考記事》

相棒16陣川公平警部補ロンドンから復帰!初登場【相棒3-6「第三の男」】を振り返る - せとさんスポーツ

しかし前回の登場となった【相棒14「陣川という名の犬」】では、惚れた女性が殺害されてしまい、その犯人を見つけた陣川くんはナイフを振りあげて復讐を遂げ…る寸前で、右京さんに取り押さえられました。

右京さんにとっては、陣川くんは歴代の相棒に劣らぬ、かわいい後輩です。

取調室に連れて行かれても正気を失っている陣川くんを、右京さんは一喝しました。

「目を覚ましなさい!」と。

そして優しく「元の君に戻るんです」と語りかけました。

殺人犯が陣川くんを訴えなかった事で、彼は指名手配犯を単独で逮捕したヒーローとして表彰を受けることになりました。

かつて刑事になりたくて、一般市民の誤認逮捕を2度やらかして特命係に島流しされた陣川くんが、ようやく指名手配犯を捕まえたのに、うれしくもなんともないという、苦い経験。

その後、陣川くんはロンドン市警で研修を積みます。現地でも取扱注意人物になっていた模様の陣川くん。

しかし、2年ぶりに日本の警視庁に戻ってきた彼は、以前とはガラッと変わっていました。

自殺の名所で陣川に出会った

日本の反社会組織に目をつけられて逃げてきた岡村咲は、ロンドンで自殺の名所にたたずんでいました。

そこで、陣川という男に声をかけられました。陣川は、何かと自分を気にかけてくれました。

こいつになら相談できるかもしれない。親友が、自分に遺書らしきメールを送って自殺したこと。自分には自殺だとは思えないこと。

陣川は、親身に聞いてくれました。

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日本に帰って、杉下と冠城というヒマそうな刑事まで紹介してくれて、親友の麻里の死の真相を明らかにしてくれるらしい。

麻里が転落死した崖は、彼女たちが児童相談所にいた頃、咲たち4人の仲間が「自分を試す」場所でした。

生きるか死ぬか。

死ぬ勇気が無かった。

そんな場所。

死ぬ勇気が無かった麻里が、自分から飛び降りるなんて、そんなことある?

「援助交際」世代の今

2018年1月10日に放送された「ダメージグッズ」の根っこは、16年前にあります。

児童相談所で、歳が近くて仲良くなった4人の少女。彼女たちはお金を求めて、夜の街に出ました。援助交際。

そういえば、16年前の1年前。2001年。

平成の切り裂きジャックが登場した衝撃回【相棒プレシーズン・第2話】で、連続殺人鬼の浅倉が最後に殺そうとしたのは、今宮典子という高校生の少女でした。

理由は、売春婦だから。

今宮典子は、医者や小学校の教師などと援助交際をして小遣いを稼いでいました。

「援助交際」が流行語大賞に入賞したのは1996年です。20世紀から21世紀に移ろう頃。

遊び感覚だったのか。

そうではなかったのか。

児童相談所に預けられた咲たちにとっては、親やオトナはクズでした。

自分たちでお金を稼いで、将来4人でお店を持とう。

しかし、ふっと、理由もなく消えたくなってしまう時があったようです。

心の傷が伝わってきます。

2002年に援助交際をしていた世代が、2018年になって。

関係がない人には「あの頃は援助交際が流行ったねー」ぐらいに懐かしがられてすぐに消え去る話題。当事者には、いつまでも重くのしかかる記憶。

4人のうちの1人は、国会議員になっていました。

みんな大好き「民自党」

4人組の1人である良子は民自党の参議院議員です。

「民自党」は【相棒16第6話「ジョーカー」】にも登場しました。

《参考記事》

【相棒16第6話「ジョーカー」感想】もし自分の父親が私利私欲に走る悪い政治家だったら。 - せとさんスポーツ

民自党は、民放各局の垣根を超えて、2時間サスペンスや刑事ドラマに出てくるドス黒い政治家の集団です。

「ジョーカー」に登場した政治家は、自分の保身を第一に考えて、娘の正義を粉砕したゲス野郎でした。

では、今回登場した良子はどうだったのか。

16年前の援助交際。

やばい男がいるかもしれないから、彼女たちは証拠を残すために動画を盗撮していました。

良子がホテルにいる動画を麻里は保存していました。

16年後。

麻里は付き合っていた男に、親友の出世を自慢しました。

男は麻里に、良子をユスれと命令しました。

500万。

良子の政治活動の軸は、自分の過去の暗黒を、今と未来の子供たちに味わわせないための社会をつくりたいというものでした。

心の汚れていない民自党議員がいました。

そこに現れた麻里。

500万。

あの動画は消したから。この1回だけだからと謝る麻里。

脅迫は犯罪だよと説得する良子。

彼氏と親友の間で板挟みになってしまった麻里。

4人で試したあの場所に良子を呼んだ麻里。

今なら、消えられる。

だめ、死んじゃだめ!

ごめんね!

だめ!

今なら、消せる?

心のダメージを糧にして

理不尽な親や大人のせいで心を傷つけた子供たち。

大人になったら。

子供の権利を守ろうと必死になって議員の座をつかんだ者は、友人の命よりも自分の保身を選んでしまい。

隠すしかなかった?

そんなことないよね。

でも。

どうしたらよかったんだろうね。

16年。

ひとつの命が絶たれ、残された3つの命は、それぞれの道を歩みます。

犯してしまった過ちを、今度は黒歴史ではなく、今と未来の自分が輝く糧となるように信じて。

【相棒】は、夢を信じる若者を応援してくれる素敵なドラマです。

陣川くんが右京さんから学んだこと

今回のストーリーの主人公は、咲たちでした。

では、陣川くんは?

咲が構えて刺そうとしたナイフを必死に抑えたのは、彼でした。

大事な人を殺した奴に、復讐しちゃだめだ。

2年前に自分が取り憑かれていた狂気を、陣川くんは黒歴史にはせず、しっかりと糧にしていました。

あの時、右京さんに「目を覚ましなさい!元の君に戻るんです」とまで言われても、自分を見失っていた陣川くんが、ロンドンで2年間過ごすうちに、元の自分に戻るどころか、人の心の弱さと向き合い支える人間に成長していました。

人はどれだけきれいな身なりをしていても、心には傷を抱えているものです。

ダメージを受けていない人なんていません。

心に傷を抱えたぶんだけ、人に優しくできるんじゃないかな。

陣川警部補、めちゃくちゃカッコいいよ!!!