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【相棒16最終回「容疑者六人」感想】もし憎まれ役が特命係に配属されたら。

この記事では2018年3月14日に放送されたドラマ【相棒16最終回スペシャル・第20話「容疑者六人〜アンユージュアル・サスペクツ」】の感想などを記述しています。

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裏切りの相棒が本領発揮

いやあ、もう、笑ってしまいましたね。青木年男が特命係に島流しですか。そうきましたか。「裏切りの【相棒】」の本領発揮というか。

テレビ朝日系の高視聴率看板番組が【相棒】です。16シーズン目です。ここまで続くと、たいていは安定路線を選択しますよね。

「水戸黄門」や「アンパンマン」は、最後に正義が悪をこらしめてスッキリします。テレ朝系で言えば「ドクターX」もこの系統でしょうか。

しかし【相棒】は予定調和など気にしません。シリーズの最終回でも、大団円という終わり方がほぼありません。

【相棒13】の最終回「ダークナイト」では右京さんが相棒を逮捕するという、史上最大の衝撃がありました。あの回から数年が経ちました。自然に耐性がついてきました。そのシリーズがどんな終わり方でも、有りなんだなと。

【相棒16最終回スペシャル・第20話「容疑者六人〜アンユージュアル・サスペクツ」】は、内容をざっくりおさらいすると、週刊誌の記者を後ろからトンと押して転落させたのは青木だった、という話でした。

カギを握った中園参事官

中園参事官は、ホテルで内村刑事部長とお茶していました。衣笠副総監と青木、甲斐パパと社美彌子もホテルで食事をしていて、6人は午後9時ごろ偶然、ホテルのエスカレーター近くで出くわしました。

もう1人、偶然居合わせたのが「週刊フォトス」の記者である風間楓子。

楓子はエスカレーターから転落しました。中園参事官は、青木が楓子の背中を押したのを見てしまいました。

青木は6人の中ではいちばん若造ですが、警視庁ナンバー2の副総監とつながりがある人物です。参事官の身分としては「青木がやった」と申し出ることはできません。

楓子の母親が大阪のヤクザであることから、警視庁vs大阪の暴力団の報復合戦の様相へ。参事官も、暴力団の若い衆に襲われてしまいました。

警察組織の人間としては、暴力団と徹底的に戦いたいところですが、参事官には正義の心がありました。

自分から名乗り出ることはできないけれど、風間楓子を転落させた犯人を、特命係の2人が突き止めるように計らいます。

16シーズン目の挑戦

【相棒】は16シーズン目を迎えて、大きな変化を見せてくれました。ドラマのタイトルを見ると、バディものの刑事ドラマです。

相棒といえば右京さんと亀山薫。冷徹な右京さんと、人情派の亀山くん。この対比がルーツです。これが2000年。20年近く経過すれば、同じドラマシリーズでも傾向は変化します。

4代目相棒の冠城亘が登場してから【相棒】は、タイトルのイメージによる束縛を脱出して、新境地に入りました。特命係の2人が事件を解決するという形式はそのままに、右京さんと冠城くんの摩擦はなるべく出さないようにしています。各話のゲスト登場人物の心の移ろいが前面に出てきています。【相棒16】は見ていてぐっと感情移入できます。

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そんな19話の積み重ねの末に迎えた最終回、第20話。今回は登場人物の誰か1人が主人公になるのではなく、レギュラーキャラクターの腹の探り合いがメインとなりました。ここでも右京さんと冠城くんが心をひとつにして事件解決に向かうことで、六人の容疑者の心理が濃密に描かれました。

どこまでも憎まれる青木年男

青木年男は【相棒】シリーズの歴代レギュラーの中でもケレン味たっぷりなキャラクターです。

サイバー犯罪対策課に配属されれば、視聴者の多くからは「それなら岩槻刑事を復活させてくれればいいのに」と言われ、特命係に情報提供する役割になれば「米沢さんがいてくれたら…」とガッカリされてしまいます。そういうキャラクターであることは、制作側と視聴者の共通認識です。演じている浅利陽介さんは、青木の初登場回を振り返って「とにかく暗くて駆け引きのうまいイヤ〜なヤツにしてやろう」と役作りをしていたそうです。お見事です。

その通りの「イヤ〜なヤツ」キャラが定着してしまった青木が【相棒16】の最後の最後で特命係に島流しです。特命係の右京さんに罪を暴かれて、その結果が特命係左遷という皮肉。

ツイッターなどでは「それなら陣川警部補が特命係に来てほしかった」と言われてしまっています。どこまでも憎まれ役な青木。

犯人は疑心暗鬼になる

青木年男は、衣笠副総監にかわいがられています。副総監はゴシップ週刊誌を毛嫌いしています。風間楓子が目の前に現れた時、青木は副総監のために、ちょっと悪さをしてやろうと思いつきました。楓子の背中を押して、エスカレーターの上から転落させました。ちょっとどころの騒ぎではなくなってしまいました。

犯人が自分だとバレるのが怖くて疑心暗鬼になりました。副総監は自分が楓子を押したのを見ている。でも、他の4人は見ていないはずだ。隠し通せるのではないだろうか。

青木は夜道の歩道橋で、階段から突き落とされました。犯人は大阪のヤクザ。その暴力団のボスは楓子の母親。おびえて暮らして。結局、自分のしたことはバレてしまいました。

「特命係の終わりの始まりだ」というセリフを発したことがある青木です。副総監による特命係左遷の人事は、じつは内部から特命係を潰すための策略なのかもしれません。

浅利さんは青木について「味方にも悪者にもなるジョーカー」であると分析しています。もし【相棒17】があるとするならば、いよいよ青木年男という謎多き悪役が本領を発揮してくるかもしれません。

もし【相棒17】があるなら

冠城亘の3シーズン目となった【相棒16】は「調和か対立か」が注目されました。結果は「調和」で終わりました。そのぶん、毎回内容の濃い1話完結を楽しむことができました。

全話が終了したので、個人的に好きな回をランキングしてみます。

1位「目撃しない女」→朝倉あきさん

2位「少年A」→加藤清史郎さん

3位「サクラ」→健太郎さん

4位「手巾(ハンケチ)」→南沢奈央さん

【相棒】は「オトナの男社会」なので、女性や少年がゲスト主人公となる回はキャラが際立っていて、私は好きです。

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わざわざランキングにしなくても【相棒16】は名作揃いでしたね。

【相棒17】があるとすれば半年間の《相棒ロス》になりますが、その間は何度も記憶に焼きついた全20回を思い出して【相棒】と右京さんが問いかけてきたことを考えていこうと思います。

「特命係に青木はねーだろ」…おっと(^_^;)

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