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【相棒17第5話「計算違いな男」感想】完全犯罪を実行できない男に、希望の光。

この記事では、2018年11月14日に放送されたテレビドラマ【相棒17第5話「計算違いな男」】の感想などを記述しています。

天才天文学者vs右京さん

前シーズンあたりから面白さに再エンジンがかかってきた【相棒】。17シーズン目の今季も絶好調です。

第5話目となる「計算違いな男」も魅力たっぷりのストーリーでした。

今回のゲスト主人公は天体物理学者の星野亮(木村了さん)。

星野は、夜の神社で同級生の若月を完全犯罪で殺そうとしていました。しかし、証拠品の捜索のために通りかかった右京さん(水谷豊さん)と冠城くん(反町隆史さん)に不審がられて、未然に防がれてしまいました。

しかも殺そうとした男は若月によく似た男性で、危うく人違いで殺人を実行してしまうところでした。

若月は16年前に高校の物理研究部で起きた悲劇的な爆発事故の真相を知っていると言って、星野にお金をせびっていました。真実が明るみになれば、イギリスの研究チームにスカウトされた話も、結婚の話もパーになるぞと脅迫してきたのです。

次こそ完全犯罪で若月を殺すと胸に誓う星野。若月をビルの屋上に呼び出しますが、今度は自分がビルの場所を間違えて、またも殺人を実行できませんでした。

右京さんたちは星野の殺人計画を未然に防ごうと動きますが、その矢先に若月が殺害されてしまいます。

若月が死んだことで、脅迫から逃れ、幸せな日々を送れると、一度は喜んだ星野。ところが「ぼくはまた人を殺してしまった」という罪の意識に気がついて、追い詰められます。

どうなる星野!

その後の終盤では、右京さんと冠城くんの捜査によって、驚きの事実が暴かれていきます。

二転三転して、最後に「そうきたか!」と思わせてくれます。

完全犯罪など存在しない

ドラマの中で、右京さんは

「この世に完全犯罪など存在しません」

と断言します。

どこかで聴いたことがあるなと、記憶の糸をたぐってみると【相棒4-2「殺人講義」】で、右京さんが同じセリフを述べていました。

「殺人講義」では、大学の犯罪心理学の講義で、春日教授(石橋蓮司さん)が突然、右京さんを講師役に指名します。

教壇に立った右京さんは「人はなぜ罪を犯すのか」について、特命係で解決に導いた事件を例に挙げつつ「人は誰でも犯罪者になりうるわけです。あなたも、あなたも」と学生たちを指さします。

「しかし、これだけは申し上げておきます。どんなに綿密な計画を練り万全を期して実行し、見事成功したかのように思えても、必ずどこかにほころびがあるものなんです」

と話した上で、断じます。

「この世に完全犯罪などあり得ません」

完全犯罪の挑戦者たち

【相棒】は刑事ドラマで、ストーリーの基本は、その回に起きた難解な事件を、右京さんとその相棒が力を合わせて解決に導きます。

犯人側から見たら、自分が起こしてしまった犯行を隠して逃げ切ろうとしています。あわよくば完全犯罪を狙っています。

「平成の切り裂きジャック」こと浅倉(生瀬勝久さん)が初登場した【相棒プレシーズン-2「恐怖の切り裂き魔連続殺人!  サイズの合わないスカートをはいた女の死体…」では、子供の頃の浅倉が母親を殺害し、その事件が事故として処理されたことが告白されています。

浅倉は大人になってからも、華麗なる殺人鬼として殺人を重ねていきますが、右京さんに真相を明らかにされて、逮捕されました。

【相棒1-5「目撃者」】では、10歳の小学生が人を殺し、その罪を隠します。

【相棒9-10「聖戦」】では、愛する息子を失った母親が、復讐のために完全犯罪を企てます。

どんな事件も「この世に完全犯罪などない」のセリフ通りに右京さんが真実を暴きます。

今回の「計算違いな男」でも、右京さんは小さなほころびを見つけだして、星野を追い詰めます。

意外な結末

ただし「計算違いな男」は、意外な結末によって、星野に希望がもたらされます。

ここからは最深部のネタバレを含むので要注意。

星野は情状酌量により起訴猶予処分となったものの、天文台をクビになり、イギリス行きもなくなってしまいました。

失意のどん底に落ち夜の街にうずくまる星野の前に、婚約者の女性が現れ、やさしく微笑むのです。

星野は、右京さんに出会ってしまったことで完全犯罪計画を見抜かれましたが、右京さんと出会ったことで、最悪の事態を免れて、人生をやり直すことができるようになりました。

右京さんは「人は犯した罪を法で裁かれなければならない」信念のもとに行動していますが、その根底には、人間に対する愛にあふれています。

自分の手によって「真犯人」を見つけ、星野を最悪の事態から救った右京さんは、特命係の小部屋から、静かに星野のこれからの人生を応援してくれることでしょう。

新しい魅力

理系のお話だったので、脚本は徳永富彦さんか金井寛さんの担当かと思ったら、今回は【相棒】初参加の根本ノンジさんという人の作品でした。

第3話「辞書の神様」でも、神森万理江さんが脚本家として初登場するなど、17シーズン目にして、意欲的に新要素を取り入れている【相棒】。

神戸尊(及川光博さん)が2代目相棒を務めた頃に、水谷豊さんが「ゾーンに入った」とシリーズの高揚を表現していましたが、冠城くんの4期目に突入した、今この時は「第2のゾーンに入った」と言えるほどの充実ぶりを感じます。

 

【相棒17第5話「計算違いな男」】

2018年11月14日放送

脚本=根本ノンジ

監督=橋本一

 

《前回は↓》

【相棒17第4話「バクハン」感想】右京さんのブレない正義を再確認しよう! - せとさんスポーツ