水谷豊さんが演じる杉下右京警部とその相棒が事件を解決する刑事ドラマ【相棒】は社会派、コメディ、スリル系など多彩なジャンルで名作が生み出されています。
小学生世代の子供たちがゲスト主人公や重要な役割で登場するストーリーでも神回が多数あります。
純粋な心を持つ子供たちが、事件に巻き込まれて命を狙われたり、小さな善意が大きな事件に発展してしまったり。
右京さんたちの救出の手は間に合うのか? ストーリーを通して子供たちはどう成長していくのか? 見どころたっぷりの神回を5つ紹介します。
(画像引用=テレビ朝日)
- 1.【相棒2第13話「神隠し」】2004年1月21日放送
- 2.【相棒11第18話「BIRTHDAY」】2013年3月13日放送
- 3.【相棒10第10話「ピエロ」(元日スペシャル)】2012年1月1日放送
- 4.【相棒8第18話「右京、風邪をひく」】2010年3月3日放送
- 5.【相棒18第3話「少女」】2019年10月23日放送
1.【相棒2第13話「神隠し」】2004年1月21日放送
【どんな話?】
小学生の瑠奈(久保結季)が学校からの帰宅途中に姿を消した。しかし、瑠奈の自宅には電話一本入らず、営利目的の誘拐ではなさそうだ。さらに瑠奈が通っていた道々には、まるで暗号のように瑠奈が身につけていたと思われるものが残されていた。(引用=TELASA)
7歳の小学生が主役の超号泣感動回です。何回見ても泣けます。
理髪店の看板に帽子。倉庫の扉の取っ手にマフラー。小さな祠の稲荷像には手袋。パチンコ屋さんの店先にはサスペンダー。絵画教室のポスターには靴下が。
これらはいったい何のメッセージなのか。行方不明の瑠奈はどこにいるのか。
冒頭から謎が詰め込まれています。
殺人事件もなく、逮捕者も出ません。大きな事件がないぶん、7歳の少女の心の移ろいが繊細に描かれています。子役の久保結季さんが瑠奈を見事に演じきっています。
純真な子供にやさしく、悪意を含む大人に厳しい右京さんの姿に心打たれます。
公園に住む浮浪者役の松尾貴史さん、神父役の細川俊之さんも名演技で瑠奈と関わります。神回!
2.【相棒11第18話「BIRTHDAY」】2013年3月13日放送
【どんな話?】
右京(水谷豊)が「花の里」へと向かうと、店の前で自らを「家出少女」と名乗る小学校低学年くらいの女の子と出会う。右京は享(成宮寛貴)を呼び出し少女を自宅まで送ることに。少女は自宅マンション近くで降りると、いつの間にかオートロックで施錠されているマンションのエントランスの中へ。苦笑しながらマンションを出てふと見ると…。(引用=TELASA)
この作品を【相棒】シリーズの最高傑作に挙げる人も多い感動作です。ゲスト主人公の少年を演じた加藤清史郎さんがとにかく凄い!
12歳の誕生日を迎えた少年は、自分を育ててくれた母親に「誕生日、ありがとう」と手紙を書き、逆プレゼントを作ります。しかし、手渡す前に指名手配犯の逃走に巻き込まれてしまい…。
懸命に逃げる少年、少年の無事を祈る母親、極悪人になりきれない犯人、彼らを追う右京さんとカイトくん…
さまざまな思惑が交錯しながら迎えるラストは号泣必至です。
3.【相棒10第10話「ピエロ」(元日スペシャル)】2012年1月1日放送
【どんな話?】
刑事部長に命じられ、神戸尊(及川光博)が開演直前のオペラハウスに証拠品の返却に一人で向かうと、ロビーで子供たちを引き連れたピエロ(斎藤工)にぶつかる。不審に思い、子供たちが乗り込んだ送迎バスへと向かうと、車内にいた男が少女(大橋のぞみ)に拳銃を突きつけ「あなたも一緒にきてもらいましょう」と尊を強引にバスに引き込み、尊は子供たちととともに誘拐されてしまう!(引用=テレビ朝日)
2012年の元日に放送され、約2時間半の大長編ながら最初から最後までスリルの連続で、あっという間にラストに到達する名作です。
犯人側の要求を実現しなければ、誘拐された神戸くんと7人の子供たちが殺されてしまう…右京さんは真犯人を捕まえて、人質を救出することができるのか?
誘拐された少女・加奈役で出演しているのが大橋のぞみさん。パニック状態の中で気丈に振る舞います。
他の子たちを救うために、最年長児童として自分が危険な役目を買ってでるシーンに胸をつかれます。神戸くんにもらったチェスの駒を大切にする加奈。
「神戸さん、言いましたよね。私はルークと同じくらい勇敢だって」。
加奈の勇気ある行動で事態は大きく動きます。
4.【相棒8第18話「右京、風邪をひく」】2010年3月3日放送
【どんな話?】
山中で初老の男性の他殺体が発見され、捜索願が出されていたことから被害者は西島と判明。右京が風邪をひいていることを知った伊丹ら捜査一課は、捜査を邪魔されなくて済む、と嬉々として捜査を始める。(引用=U-NEXT)
見終わった途端に「相棒すげえ!」と鳥肌が立つ、シリーズ史上最強とも言われる神回です。
前半で伏線がばら撒かれて、見事に回収されていく作品です。コメディ要素もたっぷり含まれています。
伊丹刑事が殺人事件の犯人を逮捕して早期解決させたと鼻高々に振舞っています。その裏では右京さんと神戸くんの丹念な捜査によって犯人があぶりだされていた、という話。
ゲスト主人公は冒頭で犯人だと明かされる女ですが、山田海遊さんが演じた東海林梢という女の子にも注目です。
小学生の梢は風邪で部屋から出られません。そんな梢が、殺人事件の被害者である孤独な老人と交流があった?
老人の遺留品にあった手袋の謎が解明された瞬間に、ゾワッときます。
何度でも視聴したい名作です!
5.【相棒18第3話「少女」】2019年10月23日放送
【どんな話?】
益子(田中隆三)から飼い猫の捜索を依頼された右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、郊外の一角で無事に猫を保護。後日、益子と連れ立って、保護に協力してくれた小学生・明菜(大島美優)に礼を言うためマンションを訪れる。すると、隣室で殺人事件が起き、偶然居合わせた明菜が連れ去られてしまったことが分かる。(引用=テレビ朝日)
大島美優さんが10歳の謎めいた小学生を見事に演じてSNSが感動で埋まった名作です。
明菜は連れ去られたのではなく、自分から犯人について行ったことが序盤で明らかになります。
犯人を守ろうとする明菜。なぜそんな行動をとるのか。どうやら明菜にはつらい過去があるようで…
右京さんが終盤で諭す「明菜ちゃん、もう自分を許してあげなさい」から始まるセリフの場面は、涙なくしては見られません。
この少女がこれからは幸せに生きてほしいと心から願える感動作です。
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小学生世代の子供の純粋な心や傷つきやすさを丁寧に描き、その子たちの未来に希望の光を灯してくれるのが【相棒】です。
事件を扱う刑事ドラマゆえに重くなりがちなストーリーが少なくありませんが、小学生が重要な役割を担う回のラストは、ほんわかした心地よい余韻が残り今後の子供回にも楽しみにが広がります。