光る風の少年はどこへ

2020年はドラマ「相棒」関連の記事が中心です。タイトルは「相棒」のシーズン1に登場した絵画「光る風の少年」から。

ドラマ【相棒】フェイスグッドやウルカエール?ネットの怖さにゾッとする回おすすめ7選!

【相棒】はテレビ朝日系列で放送されている、21世紀を代表するテレビドラマシリーズです。


主人公は水谷豊さん演じる杉下右京警部と、その相棒。初代の亀山薫から、神戸尊、甲斐享と続いて、現在は反町隆史さんの冠城亘が4代目相棒です。たった2人の警視庁特命係が、さまざまな事件を解決に導きます。

 

【相棒】ではネット社会を扱った作品も製作されています。2000年から続くこのドラマは、ネット社会と関わる人々の善意や悪意を、その時々の流行をキャッチしてリアルに描きます。

 

ネット掲示版、SNS、動画生配信、フリマアプリ…実際にありそうな事件の数々。

 

視聴者が普段から身近に接しているネットの社会がテーマのストーリーは、ドラマの中では右京さんたちが事件を解決してくれるけれど、現実世界で自分が直面したらと想像すると…ちょっと怖いかも。スマホやPCの画面の向こう側にいる見えない相手との関わり方について、考え直すきっかけになるかもしれません。

 

この記事では【相棒】のインターネットにまつわる回を7つ紹介します。

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(画像引用=テレビ朝日・東映)

1.【相棒17第13話「10億分の1」】2019年1月30日放送

【どんな話?】

ある夜、亘(反町隆史)は、思い詰めた表情で橋の上にたたずむ女性に声を掛けるが、女性はすげなく立ち去る。数日後、橋本美由紀(大路恵美)というその女性がビルから転落死する事件が発生。警察は自殺と判断するが、右京(水谷豊)は遺体の状況に不審を覚え、彼女の死に責任を感じている亘と共に調べ始める。すると、美由紀は半年前から無職の状態で、ネットカフェで暮らしていたことが判明。フリマアプリで、日銭を稼いでいたことが分かる。取引履歴を見ると、彼女が行っていた売買の中で、“母の形見”という出品名の品だけが、不可解な高値がついていた。さらに調べを進めた右京と亘は、美由紀が転落死したビルで清掃作業をしていた中野絢子(大和田美帆)という女性が、フリマアプリを通じて美由紀と繋がりがあったことをつきとめる。(引用=テレビ朝日)

「10億分の1」に登場するフリマアプリは「ウルカエール」。現実世界では、メルカリやラクマ、ショッピーズなどのフリマアプリが大人気です。【相棒】の世界にあるウルカエールもその1つ。

 

自分にとってなんでもないものでも、他の誰かのためになる…フリマアプリにはやさしさがあります。

 

中にはフリマアプリを自分の居場所と感じる人もいるようで。イイネ!がつくのが嬉しくてやめられなくなる…フリマアプリだけでなく、SNSでもよくある感覚です。

 

亡くなった女性とビルの清掃作業員の女性は、ウルカエールチャット機能でメッセージを交わすうちに仲良くなり、連絡先を交換してリアルで会うようになりました。

しかし、そこには裏事情があって…

 

この話にはネットを中心に犯罪行為をしているやばいスジ系のグループが出てきます。彼らはフリマアプリの優良利用者を巻き込んで犯罪を繰り返しています。

 

便利で人が集まってくる場所に悪意を持った奴らが忍び込んでくるのは、リアルでもネットでも変わらないのですね。

 

スマホを使っている人には身近で安心安全なイメージが強いフリマアプリでも、いつの間にか自分が利用されて悪事に巻き込まれているかもしれない…怖っ!

 

でも、やっぱりフリマアプリっていいかも、と思えてちょっと泣けるラストにも注目です。

2.【相棒15第17話「ラストワーク」】2017年3月1日放送

【どんな話?】

“スガチー1888”と名乗る若い男が、数日前に投稿した「ラストワーク」という動画がネットで話題を呼んでいた。動画には、拳銃を持った謎の人物に脅され、恐怖におびえながらステーキを食べる初老の男性(渡辺哲)が映っており、フィクションかリアルな犯罪動画か物議を醸しているのだ。警察としては、放置してしまうと後で責任を問われかねず、かといってこの段階で“捜査”を始めると「表現の自由の侵害だ」と批判されかねないため、捜査権のない特命係に“調査”の指令を下す。それを受け、さっそく動画の投稿者について調べ始めた右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、青木(浅利陽介)からスガチー1888が中鴨(尾上寛之)という若い動画クリエイターであるという情報を得る。青木によると、中鴨は事故や事件の現場に赴き、その映像に自作のラップや音楽などを付けてネタにするという不謹慎な動画で話題を呼んでいる人物だという。(引用=テレビ朝日)

スガチー1888なる人物が生配信動画を投稿したのは「Your LIVE」という動画サイト。どこからどう見てもYouTubeを模しています。

 

YouTubeはアメリカに本部があるオンライン動画配信サービスです。中学生や小学生がなりたい職業でユーチューバーは上位に入り、芸能人も続々と参入しています。

 

スガチー1888は「YouTubeLIVE」のような感じで生配信をしています。自己紹介をラップ調にして語った後、事前に録画しておいた動画を流します。動画では、男性が拳銃で脅されながらステーキを食べています。

 

スガチー1888は事故や事件の現場から不謹慎な動画を配信して再生回数を増やしている、炎上系配信者です。

 

100万回の再生で10万円、1000万回なら100万円といわれる世界。家賃を滞納していたというスガチー1888は、お金欲しさに人を殺すのか??…という話です。

 

どこまでが許されるのか、どこからが許されないのか。

 

多くの子供が見る動画配信を題材にして、ネット社会のモラルが問われる重い話で終わるのかと思いきや…

 

ラストのどんでん返しに「そう来たか!」と驚かされます。ちょっと泣いちゃうかも。感動回です。

3.【相棒14第3話「死に神」】2015年10月28日放送

【どんな話?】

山中の別荘で服毒死とみられる女性の遺体が発見された。証拠品の返却のため、別荘の前を偶然車で通りかかった右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、さっそく現場検証に立ち会うことに。別荘の持ち主は、IT関連企業の社長・雨宮(葛山信吾)で、死亡した女性・美由紀(中島亜梨沙)と少し前まで交際していたという。右京が気になったのは、女性の手に残っていた観葉植物の葉と土、そして現場付近で見かけた“中村ケミカル工業”という会社名の入った不審な車だった。その後、美由紀が雨宮との交際について、ネットの掲示板に相談を持ち掛けていたことが判明。また、右京が現場で見かけた不審な車を運転していた中村ケミカル工業の社長・中村(近藤公園)が、親身に彼女の相談に乗っていたことが分かるのだが…!?(引用=テレビ朝日)

「死に神」には、インターネット上の匿名サイト「人生相談掲示板」が登場します。

 

追いこまれた人生を送る投稿者に「話を詳しく教えてください」と問いかける「ヘリファルテ」なる人物。ヘリファルテは、つらい気持ちを抱えて死ぬことを考えている人物、とくに女性に寄り添います。

 

この回が放送されたのが2015年です。

 

2017年、日本のリアル社会で座間9遺体事件が起きました。計9人が殺害された凶悪な連続殺人事件です。犯人はTwitterを利用して自殺願望を持つ女性たちと交流し、自宅に招いて殺害しました。

 

事件の2年前に放送された「死に神」と似ているような気がして、震えました。

 

ネットの掲示板やSNSでは、どこの誰だかわからない人と気軽に話せて、悩みを相談することもできます。

 

しかし、画面の向こうでは優しく話してくれた相手が、実際に会ってみると常軌を逸した人間だった、なんてことが無いとは言えません。

 

「死に神」はネットに潜む危険を座間事件よりも前に教えてくれていました。

4.【相棒12第1話スペシャル「ビリーバー」】2013年10月16日放送

【どんな話?】

特命係・杉下右京(水谷豊)は、甲斐享(成宮寛貴)の彼女、笛吹悦子(真飛聖)から最近、享の様子がおかしい、と相談を受ける。どうやら、「みんなの動画」というサイトで「火の玉大王」と名乗る男の生放送にハマっていると言う。「9.11同時多発テロがアメリカ政府の陰謀」「富士山は今年中に噴火する。それも人為的に。」など様々な諸説を配信している「火の玉大王」こと綾辻(忍成修吾)は陰謀論者のようだ。心配になった右京は、享を尾行しその行動を探ろうとする。すると、「火の玉大王」を中心に手をつなぎ、夜空に向かって宇宙船を呼ぼうとする享の姿が…。本当に享は「火の玉大王」に心酔しているのだろうか?右京も流石に首をかしげてしまう。(引用=テレビ朝日)

この回に登場する「みんなの動画」は、画面の右から左に次々とコメントが流れる仕様などから、ネット配信サイトの「ニコニコ生放送」を模したものと思われます。

 

カイトくんは火の玉大王の配信を視聴するだけでなく、オフ会にも参加します。そして、みんなで手をつないで宇宙との交信を試みます。

カイトくんの様子を見て心配になってしまう右京さん。

 

右京さんは火の玉大王の生配信に、Skypeを連想させるスカイパーという通話アプリで凸を仕掛けます。やや喧嘩腰の右京さんを見てカイトくんが参戦し、火の玉大王の肩を持ちます。

 

ネット生配信を題材のひとつにした異色の作品です。

 

火の玉大王は生配信で陰謀論を語り、たいていの人には相手にされないものの、一部に熱狂的な信者がつくタイプ。

 

この回のタイトル「ビリーバー」の言葉の意味は「信じる人、信者」です。

 

現実にはありえないような話でも、火の玉大王が話していることこそ現実だと信じてしまう人もいるようです。

 

そして、配信者の影響力を悪用しようとする奴も出てきます。

 

何を信じ、何を信じないのか。何が正しくて、何が正しくないのか。「ビリーバー」は動画生配信が絡んだ事件でネットリテラシーの現状をリアルに伝えてくれています。怖っ!

5.【相棒11第17話「ビリー」】2013年2月27日放送

【どんな話?】

独身で無職の男性・尾藤(桜木信介)の他殺体が発見された。尾藤は財布とは別に「東京明和銀行」の封筒に入った現金100万円を所持。なぜ、そんな大金を持っていたのか?犯人の目的は金ではなさそうだが…。尾藤がネットの交流サイトFacegoodで複数の携帯電話を使い、「ビリー・ヘンリー」などの名前で複数の外国人になりすましていたことがわかった。その相手である「フレンドリスト」は非表示になっており、見るにはIDとパスワードが必要だ。右京(水谷豊)と享(成宮寛貴)らの指摘を受けた伊丹(川原和久)は、2012年初夏に起きた東京明和銀行員殺害事件を通して知り合ったサイバー犯罪対策課の岩月(田中圭)にID、パスワードの解析を依頼する。(引用=テレビ朝日)

この回で登場するのは「フェイスグッド」。【相棒】版「Facebook」ですね。

 

冒頭、カイトくんが恋人の悦子さんの投稿を読んでいます。角田課長がフェイスグッドに興味を示すと、カイトくんが「実名を出してネット上の人と交流する場所」と丁寧に説明します。

意見を交換したり、メッセージを送ったり、写真を共有したり、イベントの告知をしたりなど、さまざまなことができると。

 

TwitterとFacebookの大きな違いが、実名性です。Facebookはリアルの知り合いとのつながりの要素が高く、Facebookは安全なSNSと位置づけて住所や学歴などの個人情報を明記する人もたくさんいます。

 

その盲点をついたのが「ビリー」です。殺された尾藤は「ビリー・ヘンリー」という名前の外国人になりすまして、複数の日本人女性を騙してお金を奪っていました。

 

実際に会ったことのない人物とロマンチックな会話を続け、プロポーズされる。メロメロになった女性は、ビリーがトラブルに巻き込まれてお金が必要だと連絡してくると、送金してしまう…

 

安心して実名で利用することが多いSNSサービスの怖さを提示されて、ゾッとします。お金が絡む話は危険とわかっていても、いざ自分が巻き込まれると我を失ってしまうのかもしれませんね。

 

この回では劇場版【相棒シリーズ X DAY】で伊丹刑事の相棒となるサイバー犯罪対策課の岩槻刑事とその同僚の小田切刑事がテレビシリーズに初登場します。【相棒】でもサイバー犯罪が本格的に取り扱われ始めました。

6.【相棒7第18話「悪意の行方」】2009年3月11日放送

【どんな話?】

右京(水谷豊)と元特命係の陣川(原田龍二)が何者かに拉致監禁された。現場には真央(金子さやか)という中学校教師の携帯電話が落ちていたが真央は学校裏サイトの管理人の生徒を退学に追い込んだことからその生徒から恨みを買っていた。そんな折り事件を通報し右京らを救った優子(原史奈)に陣川は一目ぼれ。今回も美人に弱い!? 右京を監禁場所へと運んだ男が判明するが男は学校裏サイトで右京が襲われることを知ったという。(引用=テレビ朝日)

陣川警部補が登場するこの回で扱われるのは、学校裏サイトと、ネット掲示版などがある会員制SNSサイト「burai」です。

 

学校裏サイトは特定の学校の話題を扱う非公式のコミュニティサイトです。

 

2007年に起きたいじめ自殺事件に学校裏サイトでの誹謗中傷が絡んでいたことなどから、社会問題として広まりました。

 

「悪意の行方」では、私立中学の学校裏サイトでいじめが起きていたため、私立中学の教師が学校裏サイトの管理人である生徒を特定して退学させました。管理人だった中学生が教師に恨みを持ち、会員制SNSサイトを利用して…

 

匿名掲示版だからこそ出来上がってしまった、お互いに素性を知らないままの人たちが犯罪を起こす…怖っ!

 

さらにこの後、SNSサービスをめぐる意外な真実が明らかになり、ゾッとします。

衝撃のラスト!

7.【相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン】2008年公開

【どんな話?】

都内で謎の連続殺人事件が発生、その現場には不可解な記号が残されており、さらに犯人のターゲットは3万人のランナーと15万人の大観衆でひしめき合っている大規模なマラソン大会会場へと向けられていた。警視庁特命係の杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)は未曾有の大惨事を回避するため、頭脳と正義感で捜査を開始する。(引用=Yahoo!映画)

【相棒】初の劇場版作品です。東京マラソンを模したビッグシティマラソンを舞台にダイナミックな展開が話題となりました。

 

この映画で最初に殺害されるのが、ニュースキャスターの仲島孝臣です。仲島は「人民法廷」というサイトで有罪とされ、死刑となりました。死刑を宣告されると「処刑リスト」に載せられます。仲島は絞首刑にされてしまいました。匿名の意思が誰かを死刑にしてしまう掲示板の恐ろしさ。ネット民意の暴走?

 

ネット社会の闇にゾッとします。

人民法廷のサイトを乗っ取ってネット民意を操っていた人物の動機も壮大です。日本国民全員への復讐?

 

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刑事ドラマ【相棒】の、ネット社会の怖い一面にゾッとするストーリーをピックアップして紹介しました。フリマアプリや動画配信、TwitterやFacebookを連想させるSNSなど、身近なネタで起こる事件には身が引き締められますね!

 

【相棒】はテレビの再放送や、動画配信サービス、DVD、Blu-rayなどで視聴できます。

 

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