光る風の少年はどこへ

2020年はドラマ「相棒」関連の記事が中心です。タイトルは「相棒」のシーズン1に登場した絵画「光る風の少年」から。

【相棒18-13「神の声」】ネタバレあり感想…村八分を克服するには右京さんに学ぼう?

【相棒】は、テレビ朝日・東映の制作で放送されている21世紀を代表するテレビドラマシリーズです。


主人公は、水谷豊さん演じる杉下右京警部とその相棒。現在の相棒は反町隆史さんが演じる冠城亘(かぶらぎわたる)です。たった2人の警視庁特命係が難事件を解決します。

 

2019年10月からは18シーズン目がスタート。冠城亘は【相棒14】での登場以来、5シーズン目となりました。

 

この記事では【相棒18第13話「神の声」】の真犯人を含むストーリーのネタバレや、感想などを記述しています。未視聴の方はご注意ください。

 

「村八分」を解決するヒントは右京さんから学べる?

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主な出演者・スタッフ

【相棒18第13話「神の声」】

2020年1月22日放送

出演

杉下右京=水谷豊=警視庁特命係係長。警部。

冠城亘=反町隆史=警視庁特命係。巡査。

伊丹憲一=川原和久=警視庁刑事部捜査一課。巡査部長。

芹沢慶二=山中崇史=警視庁刑事部捜査一課。巡査部長。

山下琴江=松居直美

美濃部達彦=小宮健五

草野奏太=粕谷吉洋

ほか

 

スタッフ

エグゼクティブプロデューサー=桑田潔

チーフプロデューサー=佐藤涼一

プロデューサー=髙野渉、西平敦郎、土田真道

脚本=山崎太基

音楽=池頼広

監督=杉山泰一

ほか

どんな話?

右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、遺留品の返却で奥多摩の山村を訪れる。

そこで出会った駐在の草野(粕谷吉洋)や移動スーパーを営む琴江(松居直美)によると、村にはいまだ山岳信仰が残っていて、その日も山は禁足地になっているらしい。

ところが、誰も立ち入っていないはずの山中で、変死体が発見される。被害者は以前、役場に勤めていた初老の男性で、山中の地面に磔にされていた。

伊丹(川原和久)たちが捜査に乗り出す中、右京と亘は気になる噂を耳にする。3年前、若い女性を狙った連続殺人事件の容疑者として世間の耳目を集めた“橋沼”という男が、村に戻ってきたのではないかというのだ。

草野によると、3年前の事件の真犯人は逮捕され、橋沼の無実は確定しているのだが、半年ほど前、村の若い女性が行方不明になった直後、橋沼も姿を消すという出来事があったという。

今回の被害者は、厄介者の橋沼を村から追い出そうとしていた一派の中心人物だったため、橋沼が復讐に戻ったのではないかと村民たちが恐れているらしい。

そんな中、山中で磔にされていた男性の死因が“溺死”であることが判明して…!?(引用=テレビ朝日)

その後どうなった?(完全ネタバレ注意)

第二の被害者が…

村の人々は、橋沼のほかに5年前ほど前から村に住む皆川という男が怪しいと話す。

 

皆川はCIAの実戦訓練マニュアル本を持っていた。殺された真柴を殺すことができるウォーターボーディングという技術を知っている。

 

さらに皆川が数日前に買った登山用のロープが、変死体が縛られていたロープと同じ種類のものだったことがあり、伊丹刑事と芹沢刑事は皆川を署に連れていく。

 

しかし、移動スーパーの琴江は右京さんたちに、皆川はそんなに悪い人じゃないと言う。月に1度、水や缶詰などの大きな買い物もしてくれるらしい。

 

右京さんは、半年ほど前に行方不明になった乙羽(おとは)のブログから、橋沼が作ったらしいペンダントを乙羽が身につけている画像を見つけた。

 

村民の小島という男が殺された。真柴と同様に、山中で地面に縛られて溺死していた。

神の声の正体は?

右京さんたちは乙羽が働いていた職場の美濃部社長にドローンを飛ばしてもらい、犯行の過程を再現する。

 

犯人はウォーターボーディングで殺害したあと、ドローンで凶器を回収していた。

 

真柴の殺害時刻あたりにお婆さんが聴いた「神の声」はドローンの音だった。

 

しかし、皆川は警察にいたため、アリバイがあり小島を殺せない。

 

皆川は災害や戦争に備えて1人でサバイバル訓練をするために、村に住みつき、シェルターを作って食糧を備蓄していた。

 

皆川は半年前、訓練中に真柴と小島が橋沼を連れて池に向かうのを見かけて、撮影していた。

 

皆川が警察に通報しなかったのは銃の不法所持がバレるのが怖かったから。

 

橋沼と乙羽は真柴と小島に殺された…

真犯人は?

右京さんたちが池に行くと、琴江が美濃部を溺死させようとしていた。

 

琴江の自供によると…

 

琴江は乙羽の本当の母だった。身分を隠して乙羽に会いに行くうちに乙羽と友達のような関係になったが、連絡がつかなくなってしまった。

 

琴江は皆川の家で乙羽のペンダントを見つけた。皆川に訊くと、池のほとりで見つけたという。

 

皆川の目を盗んでパソコンを覗き、真柴と小島が橋沼を池に連れていく映像を見た。

 

半年前の事件の真相は、美濃部と真柴と小島の3人が、村を守るためという理由で、橋沼を池で溺死させ、その現場を目撃した乙羽も3人に殺されてしまったのだった。

 

琴江は、橋沼と乙羽を殺した犯人に同じ目に合わせるために、犯行方法を溺死にしていた。

感想など…(ネタバレ)

行方不明になった娘とその恋人が殺されていたことを知った母親は、復讐の炎を燃やしてしまいました。

復讐のために3人の男を

山下琴江は、娘の乙羽を1歳の時に養子に出しました。

 

娘に会いたい気持ちが募った琴江は、乙羽が働く村にハイキング客を装って出かけ、身分を隠して乙羽と会話を楽しむようになりました。

 

琴江と乙羽は、友達のような関係になりました。乙羽は、橋沼を紹介したいと言ってくれました。

 

しかし、乙羽と橋沼は行方不明になってしまいました。

 

2人が村の人間に殺されたと知った琴江は、復讐を誓います。

 

自分の子が死んだだけでもショックなのに、殺されたとなれば、じっとしていられないでしょう。

 

村で育った乙羽と移動スーパーで訪れる琴江の親子関係を知る人はいないので、復讐の遂行には好都合でした。

 

女性ひとりで3人の男を手にかけるのは、簡単なことではありません。それでも実行に移すほど、怨念が深かったのでしょう。

 

しかし、どんな理由であれ、殺人が許されるわけがありません。

 

亡くなった娘にしてあげられることは、他にあったはず。

村八分だけでもやばいのに

今回の事件の根底には、山村で起きている村八分がありました。

 

「村八分」とは、村社会で掟や秩序を破った者に対する制裁行為や、住民が結託して交際を絶つ共同絶交のことです。集団の中でのいじめ行為などにも使われる言葉です。

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橋沼は、3年前に起きた若い女性ばかり狙われた殺人事件の容疑者になったことがありました。

 

この事件はすでに真犯人が捕まっていますが、何かと注目されるようになってしまった橋沼は、週刊誌などのメディアに追いかけ続けられます。

 

村に定住するようになった橋沼は、村民から村八分を受けました。

 

村八分には、住民による外部からの防衛本能や、排斥することで結束を守ろうとする心理が働いています。

 

集落の上下関係などが古くから続いていると、誰も反対意見を言えなくなります。いつ自分が村八分になるかわかりません。

 

あるいは、外から見たら明らかに村八分とわかる行為が、本人たちの狭い世界では村八分とは認識していないこともあるようです。

 

大人によるいじめ。村八分を受けている側が集団から抜けなければ、いつまでも続いてしまうのでしょうか。

村のアイドルが助けてくれた

細々と木工職人を続ける橋沼の支えとなったのは、村のアイドルである乙羽でした。

 

小さな交流を重ねるうちに、2人は恋心で結ばれました。

 

橋沼にとっては、乙羽の存在が生きる希望となったでしょう。

 

しかし、橋沼は「村を守るため」という村民たちの勝手な言い分により、殺されてしまいました。

 

乙羽は、それを目撃していたからという理由だけで殺害されました。

 

何もしていない住民を殺してまで守りたいものって、何なのでしょうか。

 

美濃部たちを殺人行為に駆り立てた防衛や排斥という考え方は、根本的に間違っています。

 

この国のどこかで現実におこなわれているかもしれない村八分という行為について、実際の件数と認知件数には大きな差があると言われています。

 

告発しても法的機関が動かない場合もあるとか。

 

これ、いったいどうすればいいのでしょうか。

特命係と右京さんに学ぶ

ヒントは「特命係」と「右京さん」にあるのかもしれません。

 

特命係は警視庁の陸の孤島です。人材の墓場とも言われています。

 

特命係と右京さんは上層部から目の敵にされています。それでも右京さんは悠々自適に特命係の部屋に居続けます。

 

捜査一課でヘマをして特命係に島流しされた亀山薫は、右京さんと一緒に事件を追うごとに、右京さんへの信頼度を高めていきました。

 

疎まれても、強い心で自分を貫く事。

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右京さんの心は角田課長や鑑識課の米沢さんという隠れた味方を呼び込みました。中園参事官や大河内監察官も少しずつ歩み寄ってくれています。

 

時には反撃して、圧力をかけてくる人たちと戦う右京さんの姿勢は、集落で村八分を受けている人や、会社や学校でいじめを受けている人のヒントになるような気がします。

 

橋沼にとっての乙羽は、まごころで結びついた「相棒」のような関係になりました。そこに希望があります。

 

いじめは良くないと、理解してくれる人が必ずいるはずです。

このドラマがが伝え続けてきたこと

まずは、美濃部たちの行為を見て、自分がそうならないようにすること。

 

そして、だからといって、琴江のような形で、犯罪行為を持って復讐することも愚かであること。

 

当事者じゃないお前に何がわかる、って言われちゃうかなあ。

 

確かにわからないけど、そんな時は【相棒1第1話】で右京さんがピキりながら犯人の女性に言ったあのセリフを思い返します。

 

「わかりません。男のぼくにはその屈辱と痛みは永遠にわからない。ですから、あなたが殺意を持ったことまでは咎めません。しかし、それを実行に移したことは許せない。それだけは、たとえどんな理由があろうと許せません!」

 

たとえ、どんな理由があろうと。ですね!

 

人の命が平等であることを、これからも【相棒】が伝え続けてくれることを期待します!

声に出して読みたい右京さんのセリフ

ナイフを構えて自殺しようとする真犯人を諭して。「乙羽=おとは」「美濃部=みのべ」と読みます。

「あなたが、乙羽さんの実の母親であることはわかっています。あなたがやるべきことは死ぬことなどではありません。本当のことをすべて話すことです。そうでなければ乙羽さんの死は決して報われませんよ。あなたに代わって法が必ず美濃部を裁きます。ですから、話してください。すべてのことを」

 

殺された娘に自分が実の母だと言えなかった琴江に。

「そのネックレスは乙羽さんの人生そのものです。木々を愛し、村を愛し、そして1人の青年を愛した乙羽さんの人生。おそらく彼女はあなたに、普通ではない何かを感じていたのではないでしょうか。だからこそ、あなたにも同じものを贈りたかった。ぼくはそう思いますがね」

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