2020年秋から2021年にかけて19シーズン目が放送されているドラマ【相棒】で、シリーズ初期からマニアックな人気を獲得しているのが、ゲイバー「薔薇と髭と…。」のヒロコママです。深沢敦さんが演じています。ちなみに「ばらとひげと」と読みます。
独特のオカマキャラが異彩を放ち、一度見たら忘れられないインパクトのあるヒロコママの初登場は、2002年10月23日放送の【相棒1第3話「秘密の元アイドル妻」】でした。
亀山薫を「薫ちゃん」と呼び、神戸尊と甲斐享を知らずに冠城亘と出会った珍しいキャラ。
そんなヒロコママの歴史を振り返ります。
(画像引用=テレビ朝日)
- ヒロコママ役の深沢敦さんとは?
- 「薔薇と髭と…。」のヒロコママとは?
- 亀山薫に「お金いらない」と色目で迫る
- 純愛あふれる手紙で伊丹刑事にバカにされる
- 合鍵の隠し場所を知ってるストーカー?
- 神戸尊と甲斐享を知らずに冠城亘と遭遇
- 今度こそ主役級の扱いに抜擢か?
ヒロコママ役の深沢敦さんとは?
ヒロコママ役の深沢敦さんは、1962年4月16日生まれ、山梨県出身の俳優、ボイストレーナーです。
1983年に三谷幸喜さんが主宰する劇団「東京サンシャインボーイズ」の旗揚げに参加。1987年には「花組芝居」の旗揚げにも参加しています。2003年には、女形にこだわった演劇プロデュースユニットを結成しました。
舞台だけでなく、テレビドラマの名脇役として、数多くの作品で刑事役からオカマキャラまで幅広く演じています。
趣味はタイ旅行で、特技は料理・タイ語・歌だとか。
「深沢敦オフィシャルブログ 深沢組」をアメーバブログで頻繁に更新中で「独身親父の徒然草!」として、日常生活を赤裸々に綴っています。
「薔薇と髭と…。」のヒロコママとは?
ヒロコママはゲイバー「薔薇と髭と…。」の店主です。
初登場は2002年10月23日放送の【相棒1「秘密の元アイドル妻」】。もう20年近く前なんですね。芹沢刑事の登場が【相棒2】からですから、それよりも長い『相棒歴』がある珍しいキャラクターです。
亀山薫を「薫ちゃん」と呼び、のちに知り合った杉下右京のことを「右京さん」と呼ぶ気さくさ。
【相棒18】までに【劇場版1】を含めて7話に登場しています。
【相棒18】で12年ぶりに登場したヒロコママは、薫とは親しい間柄ながら、右京さんのその後の相棒である神戸尊と甲斐享のことは知らずに冠城亘と出会います。このあたりに12年の月日の流れを感じますね。
(「マリリンを探せ」より、画像引用=朝日文庫)
亀山薫に「お金いらない」と色目で迫る
初登場となった「秘密の元アイドル妻」は、新宿にある花園神社の近くで起きた事件を特命係が捜査します。その際、新宿公園で薫が聞き込みした相手がヒロコママでした。
警察の入れ代わり立ち代わりの事情聴取に不満を述べるヒロコママでしたが、薫の顔をまじまじと見て表情が一変。
「お金いらない」と言って、薫に色目を使って迫ったのでした。この回の出演者クレジットにはまだ「ヒロコ」の名前はありませんでした。
次の登場は同じく【相棒1】の第6話「死んだ詐欺師と女美術館長の指紋」です。
薫が弟分に連れられて夜の街に繰り出すと、偶然ヒロコママと再会。どうやら以前に経営していた焼肉屋がうまくいかなくて、ゲイバー「薔薇と髭と…。」を開店した模様。店内は美しいゲイの店員さんたちで盛り上がっていました!
純愛あふれる手紙で伊丹刑事にバカにされる
ヒロコママの3度目の登場は2004年3月放送の【相棒2第20話「2分の1の殺意」】でした。
階段から落ちて重体となったイケメン実業家を突き落とした容疑者として伊丹刑事や三浦刑事に取り調べを受けるヒロコママですが「薫ちゃんにしか話さない」と黙秘します。
ヒロコママが「女が彼を突き飛ばすところを見た」と証言すると、伊丹刑事が「そんな嘘が通用すると思うな! だいたいお前だって立派な女なんだろ」とイヤミを言います。それに対して右京さんが「伊丹さん、警察官としてそのような発言はいかがなものかと思いますよ」とたしなめるという場面が。これがヒロコママと右京さんの初対面でした。
ヒロコママは青年実業家にストーカーまがいのことをしていたようで、本人はポエムと言い張る手紙を書いています。
「一度でいいからあなたに抱かれたい。もしも抱いてもらえないならこのまま死んでしまいたい。あなたとともに燃え尽きたい」
乙女心? ストーカー?? ちなみに読み上げたのは薫でした。
合鍵の隠し場所を知ってるストーカー?
その後は「事件を呼び込むゲイバーのママ」として何度も登場します。
【相棒3第16話「書き直す女」】に冒頭から登場したヒロコママは、特命係の2人と「殺したいほど愛してた」という演劇を鑑賞した後に楽屋に押しかけてサインをオネダリ。その場所で殺人事件の情報をつかむという話でした。
【相棒5第18話「殺人の資格」】では、好意を寄せて「ハニー」と呼ぶ男性が怪しい動きをしていると薫に相談。
どうやらハニーがいるマンションに引っ越して、ハニーの合鍵の隠し場所まで知っている、やっぱりストーカー? なヒロコママでした。
【相棒6第13話「マリリンを探せ」】には愛犬のマリリンが登場。マリリンが行方不明になってしまい、薫に捜索の協力を要請するところから話が始まります。
ヒロコママは右京さん、薫とともに「花の里」に出向いて、ささやかな宴を楽しんでいました。
この回で芹沢刑事と初対面。また、「薔薇と髭と…。」の店員としてはるな愛さんが出演し、ヒロコママとはるな愛さんは【劇場版1】で、マラソンに出場するたまきさんと美和子さんを応援しに駆けつけるシーンがありました。
神戸尊と甲斐享を知らずに冠城亘と遭遇
12年の歳月を経て【相棒18第18話「薔薇と髭との間に」】でヒロコママが再登場します。
ここでは「ハニー」が殺されかけた知ってあわてたヒロコママが、右京さんに助けを求めました。
右京さんと亘を「薔薇と髭と…。」に呼んだヒロコママは、右京さんに尋ねます。
「で、彼が薫ちゃんの代わりに入った右京さんの相棒ね?」
「正確には、代わりの代わりの代わり、ですがね」
タイトルに店名が冠せられているため、ヒロコママがストーリーの主役になるかと思われましたが、そんなことはなく、事件のカギを解くヒントをそうとは知らずに右京さんに提示したくらいでした。
ラストシーンでは、ヒロコママはどこから耳にしたのか「花の里」が閉店してしまったことに触れます。
「じゃあ、うちの店を『花の里』にしたら? なんなら看板だって変えてもいいのよ。『花の里』に」と提案するヒロコママ。
これには亘が「いやいや」と首を振り、右京さんも「それには及びませんよ」とたじたじになっていました。
今度こそ主役級の扱いに抜擢か?
深沢敦さんが演じるヒロコママが【相棒18】に続いて【相棒19】にも登場します。
2021年2月3日放送の【相棒19第15話「薔薇と髭の不運」】です。今回もタイトルに「薔薇と髭」がつきました。
(画像引用=テレビ朝日)
【相棒19第15話「薔薇と髭の不運」】はどんな話?
貿易会社の社長・速水(綱島郷太郎)がマンションの一室で殺害される強盗殺人事件が発生。聞き込みにあたっていた麗音(篠原ゆき子)は、たまたま現場付近に居合わせ、バッグを奪われそうになったゲイバーのママ・ヒロコ(深沢敦)を助ける。
すると、速水はヒロコの店の常連で、事件当夜、電話を受け、慌てて店を出ていたことが分かる。捜査一課は、問題のマンションに呼び出された愛人・郁美(吉井怜)が犯人と見て捜査を進める。
いっぽう、右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、ヒロコと顔見知りのフード配達員・池澤(瀬川亮)のやり取りから、バッグを奪おうとした“ひったくり犯”の動機が、ヒロコのスマホにあった可能性を指摘。犯人は、ヒロコが偶然撮った写真に、自分が写り込んでいると思い込み、スマホを奪おうとしたのではないかという推理だった。
麗音は、再び襲われる可能性があるヒロコの警護を買って出る。そんな中、右京と亘は、第一発見者となった速水の友人・相馬(佐伯新)から事情を聞く。すると、相馬にはアリバイがない上、闇金に手を出していた過去も判明して…!?
(引用=テレビ朝日)
今回はどうやらヒロコママがメインストーリーにがっつり絡んできそうですね。果たしてどんなエピソードになるのか、今から楽しみです!
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