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2021年はドラマ「相棒」関連の記事が中心です。

【相棒20第4話「贈る言葉」ネタバレ&感想】陣川警部補が解決後に新郎に贈った熱いスピーチの内容とは!?

2000年にスタートしたドラマ【相棒】の新シーズン【相棒20】が、2021年秋から放送されています。

 

水谷豊さん扮する杉下右京と反町隆史さんが演じる冠城亘(かぶらぎわたる)が、警視庁のたった2人の特命係として事件を解決に導きます。

 

2021年11月3日放送の【相棒20第4話「贈る言葉」】はどんな話なのでしょうか。

 

今回はゲストに「特命係・第三の男」として大人気の陣川公平(じんかわこうへい)警部補が登場。陣川さんはどんな人物なのか、超ざっくり紹介し、本編視聴後にストーリー(ネタバレ)と感想などを記述します。f:id:setosan1015:20211103193917p:image

(画像はテレビ朝日より引用)

超ざっくり!陣川公平警部補ってどんな人?

【相棒20第4話「贈る言葉」】には「特命係・第三の男」こと陣川公平(じんかわこうへい)警部補が登場します。

 

原田龍二さんが演じるその役どころは、警視庁に所属する警部補です。事件の捜査に首をつっこんで、惚れた女を守ろうと勝手に突き進み、右京さんたちに助けてもらって事件を解決するものの、恋は叶わず…という愛すべきお約束。

 

2004年放送の【相棒3第6話「第三の男」】で初登場し、捜査一課の経理担当から島流しされて、通算7代目相棒の亀山薫とともに右京さんの8代目相棒として、特命係に籍を置きました。

 

重いテーマを扱うストーリーも少なくない【相棒】シリーズで、陣川さん登場回はコミカルで気楽に視聴できるため、登場頻度は1~2シリーズに1度ほどですが、人気の高いキャラクターです。

 

陣川警部補と右京さんたちのこれまでの関係や、陣川さんのキャラクターなどを、超ざっくり振り返ってみます。

捜査一課の経理から島流しで特命係へ

【相棒3第6話「第三の男」】2004年放送

ダンボール箱を抱えて元気に「おはようございます!」と特命係の部屋にやってきた陣川公平警部補。お辞儀した瞬間にダンボールの中の物をばら撒くお約束。これが陣川警部補、初登場のシーンでした。

 

☆階級は警部補なので巡査部長の亀山薫より上

☆捜査一課で経理をしていたが一般市民を2度と誤認逮捕してしまい特命係に左遷

☆自宅の壁は指名手配犯のポスターだらけ

☆簿記1級の資格を持っている

☆すぐ悪酔いする

☆大阪の寝屋川出身

☆事件の真実はほろ苦く、陣川さんの恋は叶わず

思いこみ失恋系お約束キャラとして定着

【相棒6-2「陣川警部補の災難」】2007年

☆殺人容疑で拘束され伊丹刑事らトリオ・ザ・捜一に取り調べを受ける

☆痴漢事件の犯人を捕まえようとして痴漢と間違えられる

☆亀山薫にブチ切れられて「陣川!」と怒鳴られる

【相棒7第18話「悪意の行方」】2009年

☆右京さんの相棒が不在の時期で、陣川さんが実質右京さんの相棒に?

☆泥酔して右京さんを「杉さん」と呼び憮然とさせる

【相棒9第5話「運命の女性」】2010年

☆同級生からの呼び名は「警視庁くん」

☆結婚式のブーケをもらってきてしまう

☆神戸尊に先輩面で「ソンくん」と呼ぶ。

☆引き出物袋を駅前のタクシー乗り場に置き忘れる

☆空き巣に遭う

【相棒9第17話「陣川警部補の活躍」】2011年

☆この回は珍しくマドンナが登場せず、男性を助けようと意気込む

☆内村刑事部長から握手され警視総監賞も検討される

☆近くのコンビニの店長にも人望が厚い

☆押収品を壊して鑑識の米沢さんにブチ切れられる

【相棒10第17話「陣川、父親になる」】2012年

☆好きになった女性のお腹の子に語りかける

☆勇気をもって父親の申し出→やんわり断られる

☆お腹の子の本当の父親に「きみが逃げ続けるなら、ぼくが父親になります!」このシーンめっちゃかっこいい

☆子供が産まれたら「公次」と名付ける予定だった

【相棒11第13話「幸福な王子」】2013年

☆甲斐享に不機嫌そうな態度をとる

☆(その理由は…)神戸尊が特命係を去ってからずっと右京さんがスカウトしてくれるのを待っていた

【相棒12第11話「デイドリーム」】2014年

☆動物園から逃げた虎を捕獲しようとして逆に襲われて殉職する夢を見た

☆オンライン夢診断の際に捜査一課の人間だとバラしてしまった

【相棒13第17話「妹よ」】2015年

☆子供の頃、妹の美奈子を探すうちに自分が迷子になって警察に一斉捜索をかけられた

☆美奈子の高校受験で雪の日に合格祈願のお参りに行き、自分が肺炎になって死にかけた

☆美奈子が陣川さんのことを警視庁一の刑事だと思い込んでいると陣川さんが思い込んでいる

プロポーズした女性が殺害され復讐鬼になる話も

ここまではコミカルな役割を担当し続けていた陣川さんが、2016年放送の【相棒14第12話「陣川という名の犬」】では、プロポーズした女性が殺害されてしまい、復讐の鬼と化して殺人犯になりかけてしまいます。

 

大河内監察官に対して「殺した奴を殺すことがなんで問題なんですか?」と言い放ち、右京さんに「目を覚ましなさい!」と一喝されました。

 

この事件の後、海外研修でロンドンに行っていた陣川さんが帰ってきたのは2018年放送の【相棒16第11話「ダメージ・グッズ」】で、成長したシリアスな役柄となって事件の解決に貢献しました。捜査二課への配属も決定します。

 

2020年放送の【相棒18第16話「けむり〜陣川警部補の有給休暇」】では、マドンナに恋する「お約束キャラクター」に戻ります。

 

失恋して酔いつぶれた陣川さんは右京さんを「お杉さん」呼ばわりして、またまた右京さんを憮然とさせていました。

 

↓陣川警部補についてもっと詳しくまとめた記事はこちら↓

【相棒20第4話「贈る言葉」】はどんな話?

【相棒20第4話「贈る言葉」】

2021年11月3日放送

どんな話?

【相棒】公式サイトより引用

陣川(原田龍二)は、高校時代からの友人で、現在はゲームクリエイターとして活躍している鴫野大輔(黒田大輔)から結婚式のスピーチを依頼され、大張り切り。

しかし、内容が今ひとつのため、鴫野が長年世話になっているというスピーチライターの宮森由佳(瀬戸カトリーヌ)を紹介される。

興味を持った右京が、陣川に同行し、由佳から話を聞いていると、陣川の携帯に鴫野から連絡が。突然、殺人事件の容疑が掛けられ、警察から事情聴取を受けているという。

助けを求められた陣川は、右京と亘(反町隆史)をともなって急行。殺されたのは鴫野の下で働いていた元社員の男性で、死の直前、『お前を絶対に許さない。全てを公にして謝罪しろ』というメールを鴫野に送っていたという。

内容から、ゲーム開発に関して、鴫野に恨みを持っていたと思われるが、鴫野自身は容疑を全面否認。それを信じた陣川は、右京と亘を巻き込み、独自の捜査を始める。

ところが、その矢先、鴫野犯人説を裏づける、決定的な証拠が発見されて…!?

【テレ朝POST】より引用

特命係の杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、捜査二課刑事・陣川公平(原田龍二)のスピーチ練習につきあわされていた。

陣川は、高校時代からの友人である世界的ゲームクリエイター・鴫野大輔(黒田大輔)の結婚式でスピーチ役を頼まれていたのだが、張り切りすぎて空回り…。

あまりの出来栄えに右京たちは不安を抱くが、陣川によると、同じく心配した鴫野からスピーチライター・宮森由佳(瀬戸カトリーヌ)を紹介されたという。

由佳は長年、鴫野の新作発表会見のプレゼンテーションを担当してきただけでなく、政局を動かした伝説の選挙演説を手がけたこともある凄腕ライターだった。原稿を作成するだけでなく、聴衆の心を揺さぶる演出をも考えるプロフェッショナルで、なりゆきから陣川のスピーチ特訓に付き添った右京は彼女の仕事ぶりに感心する。

そんな中、突然、鴫野から陣川に連絡が入り、なんと殺人容疑がふりかかったという。

昨夜、鴫野の元部下・相島潤平(金子鈴幸)が何者かに撲殺されたのだが、相島は死の間際、鴫野に「お前を絶対許さない。すべてを公にして謝罪しろ」という脅迫メールを送りつけていたのだ。

しかし、当の鴫野は、スマートフォンはどこかに置き忘れたためメールは見ていない、事件当夜は考え事をしながら歩き回っていてどこにいたか覚えていない、など曖昧な証言ばかり。

それでも親友を信じる陣川は「俺が犯人を捕まえてやる」と張り切るが、現場から鴫野の犯行を示唆する証拠が見つかり…!?

はたして友情を信じる陣川は報われるのか――事件に秘められていたあまりに意外な真実とは…!?

主な出演者とスタッフ

出演者

杉下右京(すぎしたうきょう)=水谷豊
冠城亘(かぶらぎわたる)=反町隆史

小出茉梨(こいでまり)=森口瑤子

伊丹憲一(いたみけんいち)=川原和久
芹沢慶二(せりざわけいじ)=山中崇史
角田六郎(かくたろくろう)=山西惇

出雲麗音(いずもれおん)=篠原ゆき子

陣川公平(じんかわこうへい)=原田龍二

宮森由佳(みやもりゆか)=瀬戸カトリーヌ

鴫野大輔(しぎのだいすけ)=黒田大輔

江口稔(えぐちみのる)=安藤彰則

中村亜里沙(なかむらありさ)=長谷川葉生

相島潤平(あいじまじゅんぺい)=金子鈴幸

ほか

スタッフ

脚本=神森万里江

監督=橋本一

音楽=池頼広

エグゼクティブプロデューサー=桑田潔

チーフプロデューサー=佐藤涼一

プロデューサー=髙野渉、西平敦郎、土田真通
ほか

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その後どうなった?(ネタバレ)

現場に残されていた「証拠」は、鴫野の指紋がついたワイヤレスイヤフォンの片方だった。

 

事件のことは何も知らないと、犯行を認めない鴫野。

 

事件の日、鴫野はスマホをなくし、何時間もどこかを歩きさまよっていたという。社長の江口によると、鴫野はじっとしていると閃かないので、6~7時間ほど歩き回ることもあり、靴を頻繁に買い替えていたらしい。

相島潤平が鴫野大輔を許せなかった理由は?

右京は「DEAD WARRIOR4」の進行が遅れている理由にこだわり、鴫野に訊ねる。鴫野は「妥協したくないから」だと言うが、だとしたら「なぜ4だけが遅れるのか」「なぜ急に相島が鴫野を恨むようになったか」がわからないと言う。

 

鴫野の部屋。鴫野と婚約者の中村亜里沙が写る半年前の写真を眺めながら亜里沙に事情聴取する右京。亜里沙は「鴫野が自由を求めて会社から独立しようとしていた」と右京に話す。社長の江口は「お前じゃなきゃダメなんだ」と鴫野を止めたが、すでに鴫野の気持ちは離れていたようだ。

 

相島は由佳に再就職の相談をしていた。その事を右京が由佳に訊ねると、由佳は「鴫野の独立の話は本人から聞いたわけではないが、言動から伝わっていた」と言う。

 

相島は由佳が作る鴫野のスピーチ原稿のメモを盗み見て、鴫野の独立話を知ったのだろうか。そして、許せないと思って脅迫したところを鴫野に殺された?

鴫野が〇〇に殺されそうになる!

江口が弁護士の高井戸を伴って、伊丹刑事たちに鴫野を解放しろと詰め寄り、鴫野は帰される。伊丹が「特命係じゃないでしょうね。イヤフォンのことを話したのは…」と右京にイヤミを放つと、右京は思案顔。

 

陣川の聞き込みにより、会社の清掃員が、事件当日にトイレで鴫野のスマホを発見したことと、持ち主を知っているという人物にスマホを渡したことが判明した。その人物とは、江口だった。

 

江口が別荘に隔離した鴫野を殺害しようとしているところを、陣川、亘、右京が救出。右京たちは亜里沙から心当たりの場所を聞いてかけつけたのだ。

 

相島を殺害したのも江口だった。相島が鴫野のことを公表するのを封じるためだった。江口のスーツから印刷された鴫野名義の遺書が発見されたため、江口が鴫野に罪を着せようとしていたことが確認され、江口は観念。

 

「見ていたはずの鴫野がなぜ警察に話さないのか不気味で」と話す江口に「俺は何も見ていない」と返す鴫野。江口は「じゃあ、イヤフォンのことは?」と訊く。江口には「現場に鴫野のイヤフォンが落ちていた。おまえの犯行はすべて見られている」という内容の匿名メールが来ていたのだ。

 

警察は関係者にイヤフォンのことを「イヤフォン」ではなく「遺留品」としか伝えていないのだが…。

すべてを操っていた大悪人は…

由佳の事務所を訪問する右京たち。右京は「相島は由佳のメモを盗み見などしていなかった。言葉で人をあやつるプロである由佳が相島に話して焚きつけたのだ」と話す。

 

鴫野は亜里沙と独立の話を始めてから、スピーチ原稿を素直に読まなくなっていた。右京が由佳と初対面の時に読ませてもらった鴫野のスピーチ原稿と実際のスピーチでは、鴫野の「もっと自由に」というアドリブワードが増えていた。

 

鴫野は、会社だけでなく由佳からも独立したがっていた…。由佳は相島を焚きつけて脅迫メールを送るところまで誘導し、犯行現場で江口が相島を殺害するのを見届けると、相島の遺体の傍らに鴫野のイヤフォンを置き、江口に匿名メールを送った。

 

由佳のオフィスが入るビルの管理事務所に2週間前にイヤフォンの落とし物があり、由佳が受け取っていた。また、江口へのメールの送信者も特定済みであり、殺害現場のイヤフォンのことを知っているのは由佳しかいないことから、由佳は犯行を認めた。

 

理由は「面白くなかったから」。由佳にとって、鴫野は初めて会った時は自分の思いすら言葉にできない人だった。話す内容や話し方、表情などすべてを教えてきたのに、鴫野は亜里沙と会ってから変わった。亜里沙の意見を聞くようになったのが許せなかった。カリスマゲームクリエイターの鴫野大輔を作ったのはこの私なのに…。

 

そんな由佳を「思い上がりにも甚だしい」と断罪する右京。

鴫野が誰にも話せなかった秘密とは?

右京は鴫野に「独立の話はカムフラージュではないか?」と推理をぶつける。鴫野は独立したいのではなく、ゲームクリエイターをやめたいと思っていた…。


右京が亜里沙の部屋で見た写真に写る半年前の鴫野のスニーカーと、現在の鴫野のスニーカーを見比べると、靴底がすり減っていない。歩き回ることをやめていたのだ。

 

「もう作れない」とは、クリエイターのプライドで口が裂けても言えない…。鴫野は「4作目で、画期的なアイデアも出なかった」と苦しい胸中を打ち明ける。

 

陣川は「バカだなあ、おまえは」と鴫野をなぐさめる。

 

「壁にぶつかった時には、選択肢は他にもある。あきらめるな。『未来は予測するものではなく、作り出すものだ』だろ?」と、鴫野が作り出したゲーム「DEAD WARRIOR4」のキャッチコピーを使って元気づける陣川。

 

鴫野のそばに亜里沙が来る。陣川は右京たちとともに、2人を暖かい視線で見つめた。

感想など

今回はマドンナへの片想いこそなかったものの、大切な人を想うまっすぐな気持ちで突っ走る陣川さんの魅力がたっぷり詰まった、陣川警部補シリーズ屈指の名作になりました。

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結婚式のスピーチはむずかしい

友人に結婚式のスピーチを頼まれたら、慣れていない人なら誰でも、どんなことを話せば良いのか困惑してしまうものでしょう。

 

陣川警部補が、高校時代の同級生である鴫野大輔にスピーチを頼まれて、練りに練った末にまとめたのは「3本の薔薇」による例えでした。

 

「結婚生活には3本のバラが大切です。1本目のバラはバランスのとれた生活。仕事と家庭の両立が大事ということであります。2本目のバラは、バラエティーに富んだ生活。毎日同じ生活の繰り返しではなく、時には食事に行ったり、旅行に行ったりしてみてください。3本目が、バラバラの生活。夫婦といえどもそれそれが自分の時間を持つということが、家庭に綺麗なバラを咲かせ続ける秘訣であります…」

 

《こてまり》で酔っ払ってスピーチの練習をする陣川さんは、右京さんに「非常に独創的で印象的」と一定の評価を受けながらも「さらに練り直すことをおすすめします」とアドバイスされました。

 

亘に「お祝いの席で『バラバラ』はちょっと…」とたしなめられてしまいますが、陣川さんなりの「うまいこと言ってやろう」という心意気は伝わってきます。それが陣川さんのいいところ。

 

新郎の鴫野(しぎの)大輔にプロのスピーチライターを紹介されて、スピーチのコツを教えてもらうところから改めてスタートする陣川さんは「スピーチはマイクの前に立ってから始まるのではありません」と、式の司会に呼ばれた時点からの心得を学んでいきます。

 

相手にどのような印象を与え、どのように心を動かすのか。そのための脚本、演出、演技を考えるというスピーチライターの仕事を「そこまでして作られるものなんですねー」と拍手で称える右京さん。

 

陣川さんの「熱いハート」とスピーチライターの「プロフェッショナル」ががっちり噛み合えば最高のスピーチができ上がるはず…でしたが、このスピーチライターは、とんでもない奴でした。

プロフェッショナルが破壊者になる時

宮森由佳はスピーチライター。野党が政権を奪った際の門倉首相の選挙演説を担当した凄腕です。鴫野とは8年前に新作ゲームの発表会見におけるスピーチを手がけて以来の付き合いだとか。

 

スピーチライターになるためにはとくに資格は必要ありませんが、話者の魅力を最大限に引き出すためには、ライティングスキルだけでなくコミニケーション能力や最新の情報へのアンテナなど、さまざまな腕前が試されます。

 

右京さんいわく「国民を戦争に向かわせることだってできる」ほどの職業。その破壊力に酔いしれてしまったのか、由佳は自尊心にまみれてしまいました。

 

鴫野は婚約者の中村亜里沙と出会ってから変わり始め、スピーチではアドリブが増え、どんどん許せなくなっていく…

 

世界的なカリスマゲームクリエイターを作ったのは私なのに。私がいないと何もできないくせに。

 

スピーチのプロは、人の命を奪うことに躊躇もなくなるモンスターになってしまいました。宮森由佳の行き過ぎたプライドには同情する余地もありません。

カリスマの誰にも言えないプライド

一方で、鴫野にもプライドがまとわりついていました。彼も世界的なカリスマゲームクリエイターという、プロフェッショナルな職業を背負っています。

 

「DEAD WARRIOR」シリーズは爆発的な人気に支えられて4作目が待望されていますが、その発売は延期になります。

 

もう、新しい画期的なアイデアが浮かんでこねー!

 

その行き詰まりは「ゲームクリエイターをやめたい」と苦しむほどでした。鴫野のスピーチで「もっと自由に」というアドリブワードが増えたのは、スピーチ内容のポジティブさとは裏腹な、ネガティブな気持ちが影響していたようです。

 

でも「もう作れない」は口が裂けても言えません。悩みつつ何も進まないうちに、殺人事件が起きてしまいました。

陣川警部補が贈った最高のスピーチ

「DEAD WARRIOR」の世界に例えるなら、鴫野は主人公側でいられましたが、由佳はゾンビ側に転んでしまったというところでしょうか。

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陣川さんや右京さんたちの活躍で、ゾンビは倒されました。由佳が心から罪を償って、もう一度まっとうなスピーチライターを目指してくれることを願います。

 

さて、クリエイターとして行き詰まった男は、これからどうやって生きていけばよいのでしょうか。

 

泥にまみれた友人の心に射し込むのは、陣川さんの温かいハートが紡いだ「贈る言葉」でした。

 

「バカだなあ、おまえは。なんか壁にぶつかった時にはさ、逃げる逃げないだけじゃない。選択肢はもっとほかにたくさんある。勝手に悲観的になってあきらめるなよ。だって、おまえの作ってるゲームはそうゆうゲームだろ。『未来は予測するものではなく、作り出すもの』」

 

「DEAD WARRIOR4」のゲームテーマを引用した、友人の傷ついた心にどこまでも寄り添う最高のスピーチです。

 

高校時代と変わらない陣川さんのやさしさに触れた鴫野は「相変わらずだな」と洩らし、笑顔になります。その傍らに、婚約者の亜里沙が現れて。

 

事件の影響もあり、派手な式は出来そうもありませんが、鴫野にとっては忘れられない素敵な思い出になったことでしょう。

陣川警部補が【相棒】に欠かせない理由

【相棒】には、山本むつみさんの脚本による「平成の毒婦」こと遠峰小夜子や、徳永富彦さんによる「右京さんの倫敦時代の相棒」こと南井十など、ひとりの脚本家が造詣する名物キャラクターが数多くいます。

 

しかし、陣川さんはその逆。2004年に初登場した「第三の男」を砂本量さんが手がけて以来、戸田山雅司さん、櫻井武晴さん、太田愛さん、守口悠介さん、徳永富彦さん、高橋悠也さん、金井寛さん、真野勝成さん、根本ノンジさんと、陣川さんは歴代のメイン脚本家陣に語られてきました。

 

そして今回、現在のメイン脚本家のひとりである神森万里江さんによって、陣川さんがまたひとつ成長しました。

 

陣川さんが冒頭で唱えた3本のバラの話。

 

バランスがとれていて、それでいてバラエティーに富んでいて、でもバラバラであることが咲かせ続けることの秘訣…

 

それって【相棒】における陣川さん回そのものじゃん!

 

キャラクターとストーリーのバランスがとれていて、でもエピソードごとに内容がバラエティーに富んでいて、脚本家によって語られ方がバラバラでもあるのが面白い…

 

陣川さんが【相棒】シリーズに欠かせない理由が、よーくわかる作品となりました。